最初に「どの国の、どの買い手か」を決める
仮の対象読者を「展示会後に交換部品の型番を確認する購買担当者」とします。必要なのは対象モデル、確認済み仕様、資料、見積もりに渡す情報です。国名だけでなく、この確認作業を一枚にしてから英語版の公開範囲を決めます。これは計画例であり、特定市場の調査結果ではありません。
英語を最初の共通言語として使う場合でも、すべての市場に同じ説明が通用するとは限りません。展示会、代理店、既存顧客、オンライン検索のどこから接点を作るのかを決めると、優先するページとCTAを絞れます。
英語サイトの最初の公開範囲を設計する
初回公開では、トップ、会社・工場紹介、製品またはサービス、強み・品質、用途、問い合わせの6領域を優先します。製品数が多い場合も、最初から全カタログを英訳するより、海外で提案したい主力カテゴリから公開する方が、承認と運用を進めやすくなります。
日本語版の会社沿革、国内採用、細かな社内ニュースをそのまま並べる必要はありません。海外の読者が取引判断に使う情報と、国内読者だけに必要な情報を分け、必要に応じて相互にリンクします。
- 対象市場と主な読者の役割を言語化する
- 海外で提案する製品・サービスの優先順位を決める
- 会社、品質、供給体制で公開できる根拠を集める
- 問い合わせの担当者、返信言語、初回返信の流れを決める
- 日本語版と英語版で更新責任を分ける
翻訳ではなく、海外の読者向けに情報を組み替える
日本語の説明は、前提知識、社内用語、丁寧な背景説明を含みやすい一方、海外の新規読者には結論、用途、仕様、差別化、次の行動が先に必要な場合があります。見出し、導入文、図表、CTAを英語の読者が比較しやすい順番へ組み替えます。
英文の正しさだけでなく、製品名、単位、認証名、商標、保証範囲、輸出条件の事実確認が必要です。機械翻訳を下書きに使う場合も、公開前に事業担当者と英語を読める確認者が、意味と根拠を承認できる工程を用意します。
信頼材料と問い合わせ導線を近づける
初めて日本企業を知る買い手は、会社の所在地、創業年だけでなく、対応できる製品、品質管理、認証、設備、供給地域、最低発注量、連絡方法を確認します。事実として公開できる材料を、主張の近くに配置すると検討しやすくなります。
問い合わせフォームは、名前とメールアドレスだけではなく、製品、用途、数量、希望地域、図面・資料の有無など、営業が必要とする項目を目的に合わせて選びます。ただし入力項目を増やしすぎず、初回相談で聞ける内容と分けます。
公開後のSEOと運用を最初から決める
英語版には独自のURL、明確な言語切り替え、対応するページ同士のhreflang、ページごとの英語タイトルと説明文が必要です。日本語ページを自動的に別言語へ転送する方法は、読者と検索エンジンの双方にとって分かりにくくなることがあります。
公開後は、どの製品ページが見られたか、どの国からの問い合わせがあったか、営業が使えた質問は何かを確認します。アクセス数だけでなく、質の良い問い合わせや商談で不足した情報を、次の更新に反映します。
参考資料と適用範囲
- Google:ページのローカライズ版developers.google.com
言語別URLと相互のhreflang指定の根拠です。検索順位を保証するものではありません。
FAQ
よくある質問
海外向けホームページは英語だけで始めてもよいですか?
対象市場、商談の進め方、想定読者によります。英語を共通言語として主力製品・会社情報・問い合わせを先に公開する方法はありますが、特定市場で現地語が必要なら、公開順と運用体制をあわせて検討します。
日本語サイトを丸ごと英訳すべきですか?
必ずしも必要ではありません。海外の読者が判断に使うページから優先し、国内向けの情報は必要性を確認します。日本語版と英語版の目的が異なる場合は、構成まで同一にする必要はありません。
海外向けサイトに必要な信頼材料は何ですか?
会社・工場の実在情報、対応製品や能力、品質管理、認証、取引地域、公開可能な実績、担当窓口などです。掲載内容は、事実確認と公開許可が取れるものに限ります。
英語サイトを公開すれば海外から問い合わせが来ますか?
公開だけで問い合わせは保証されません。対象市場、製品の需要、検索競合、営業・展示会・代理店などの活動も関係します。サイトは、見込み客が比較し連絡するための土台として設計します。
