資料一覧をファイル置き場から選定の入口へ変える
「図面はこちら」という同じリンクが並ぶだけでは、設計担当者は開いてから適用型番を確認することになります。似た名称のファイルが複数ある場合や、メールで旧版が共有されている場合は、サイトにあるものが現行版なのかも判断しにくくなります。まず公開中のファイルと、それを参照している製品ページを一覧にしてください。
一覧には資料そのものの識別番号を設け、製品の型番とは別に持たせます。一つの資料が複数型番に適用されることも、一つの型番に外形図と取扱説明書が存在することもあるためです。自社の文書管理で既に識別番号があるなら、それとWeb用の情報が対応するようにします。
資料一件を管理するための項目を決める
次の表はダウンロード台帳の設計用です。実際の台帳では一行を一つの配布資料とし、承認済みの値を記入します。改訂番号が分からないファイルを、公開日時だけで最新と判断しないでください。
型番の一部が一致しても、末尾の仕様記号によって適用範囲が違う場合があります。表記ルールは技術担当が確認し、「シリーズ共通」と書くときにも除外型番がないか確認します。
| 項目 | 台帳に残す情報 | Webでの使い方 |
|---|---|---|
| 資料ID | 社内で識別できる文書番号 | 問い合わせ時に資料を特定 |
| 適用型番 | 対象と除外条件 | 製品ページと照合 |
| 改訂 | 版番号・発行日・変更理由 | 現行版を表示 |
| ファイル | 形式・容量・ファイル名 | 開く前に選択 |
| 設計上の条件 | 単位・座標系・参考用などの位置付け | 取り込み前に確認 |
| 配布区分 | 一般公開・個別提供・旧版保管 | 適切な入口へ案内 |
| 承認 | 技術確認者・公開確認日 | 更新時の責任を特定 |
- 記入用ワークシートをダウンロード(CSV)
自社の資料に合わせて編集するための表です。記入例は実測値や顧客事例ではありません。
型番、形式、版をリンクの近くで判断できるようにする
THKの公式CADヘルプでは、型番や製品カテゴリからデータを探す流れが案内されています。自社サイトでも、型番を知っている人の検索と、製品ページから辿る導線の両方を考える手掛かりになります。どちらから入っても、同じ資料の説明と現行版へ到達できるようにします。
リンク名は「外形図・対象型番・改訂番号」のように資料を区別できるものとし、近くに形式と容量を添えます。W3Cのリンク目的に関する解説は、リンクの文言や関連する文脈から行き先を理解できることを扱っています。容量や改訂番号の表示は、その考え方を資料配布に当てはめた本稿の提案です。
- THK:CADデータの利用案内(英語)
型番やカテゴリからCADデータを探す公式の案内。
- W3C:リンクの目的を文脈から理解できる設計(英語)
資料を選ぶ前にリンク先を識別できる文章の参考。
入口のURLと、特定版のファイルを区別する
製品ページからは、現行資料と変更履歴を案内する安定した入口へリンクする構成を検討します。その先の配布ファイルでは版を識別できるようにし、改訂時に中身だけが変わって同じ版に見える運用を避けます。キャッシュや社内保存のため、受け手が古いファイルを見続ける可能性も考えてください。
たとえばファイル名の形式を「資料ID_改訂_言語_形式」のように決める方法があります。これは命名の例で、特定の規格が一律に要求する書式ではありません。ファイル内部の表紙や図枠にも識別情報を残せるか確認すると、ダウンロード後に名前が変えられても出所を確認しやすくなります。
旧版を残す目的と配布できない資料の入口を整理する
旧設備の保守に必要な資料は、現行製品の資料と区別して探せるようにします。旧版表示、対象となる製品世代、現行版との違い、確認窓口を添え、最新版と混ざった一覧にしないことが大切です。誤った内容を含む資料など公開を止めるべきものは、技術・品質担当が扱いを決めます。
個別案件の図面や一般公開できない資料は、URLを知っていれば開ける場所に置いて非公開扱いにしないでください。必要な利用者へ提供する方法を先に決め、一般ページでは対応資料の種類と依頼方法を説明します。検索設定による非表示とアクセス権限の管理は、それぞれ別の役割です。Googleのnoindexの説明も、検索への登録を制御する仕組みとして扱っています。
- Google:noindexで検索への登録を制御する(英語)
検索への掲載制御と、ファイル自体のアクセス管理を区別するための原典。
更新は表示、ファイル、リンクを一組で確認する
公開前は実際にダウンロードし、ファイルが開くこと、想定した形式であること、型番と版がページ上の記載に一致することを確認します。CAD形式の変換を行った場合は、元データと変換後のファイルを技術担当が確認し、プレビュー画像だけで完了にしません。利用環境に制約があれば明示します。
更新時は、製品ページ、資料一覧、関連する言語ページの案内が同じ版を指すか点検します。新しい資料をアップロードしただけでは、入口が旧版のまま残ることがあります。資料ID単位で更新対象と確認者を記録すれば、Web制作会社へ依頼する際も、何を一緒に更新するか伝えやすくなります。
参考資料と適用範囲
- THK:技術サポートサイトのCADデータ利用案内(英語)tech.thk.com
型番、先頭文字、カテゴリでCADデータを探す公式手順を確認。版管理表は本稿独自の運用提案です。
- W3C:達成基準2.4.4「文脈におけるリンクの目的」の解説(英語)w3.org
リンク先を文言や関連する文脈から理解できる設計の根拠。
- Google:noindexによるインデックス登録の制御(英語)developers.google.com
noindexが検索への登録を制御する仕組みであることを確認。アクセス制限の代用にはなりません。
FAQ
よくある質問
CADファイル名に型番だけ入れておけば十分ですか?
型番に加えて資料の種類や版を区別できるようにします。正式な適用条件はダウンロード案内と資料内部にも示し、ファイル名だけに依存しない設計にします。
旧版はすべて消すべきですか?
保守用途、内容の正確性、配布条件によって扱いが変わります。残す場合は旧版と適用対象を明示し、現行製品の資料と区別してください。
noindexを設定すれば図面を非公開にできますか?
できません。検索結果への掲載を制御する設定は、ファイルへアクセスできる人を制限する仕組みではありません。個別提供が必要な資料はアクセス管理を設計します。
